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糸数けいこの活動日誌
by itokazu-keiko
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注目される「笑い」ケア―派遣希望増える臨床道化師

 
注目される「笑い」ケア―派遣希望増える臨床道化師_f0150886_10372721.jpg

 みなさんは『クリニクラウン』という言葉を聞いたことがありますか。クリニクラウンとは、大人が一見賑やかな衣装を身にまとい、目立つ赤鼻をつけて病院でこどもと遊ぶ臨床道化師のことです。私は、その本場オランダのアムステルダムとハーグを昨年の7月に訪問する機会がありました。オランダをはじめアメリカやヨーロッパでは20年程前からプロの職業として臨床道化師が受け入れられ、「入院中のこどもに笑顔を!」保障するためクリニクラウンが小児病院などで活躍しています。
 一方、日本におけるクリニクラウンの活動は、2005年に大阪で始まりました。大阪にあるオランダ領事館の文化プロジェクトとして日本にクリニクラウンが紹介されたのがきっかけでした。「道化文化の無い日本において、ヨーロッパで支持されているクリニクラウンの活動が日本の小児医療に馴染むかは疑問である」という意見もあったようですが、今や全国各地の医療施設からクリニクラウンに対する派遣の要望が寄せられているようです。
 これまで日本では道化師が定期的に医療機関を訪問するという事例は少なく、ましてやクラウン文化の脆弱な日本社会において医療との協働なんて論外という意見が大勢を占めていました。その理由として、第一にクリニクラウン(臨床道化師)そのものの認知度が低い。第二に病院は医療の現場であり、笑いをはじめ、コミュニケーションの実行性がそれほど重要視されるに至っていないこと等があげられ、心を通わせたヒューマニティーが病院という空間に必要と言われながらも、それらを病院の正規のサービスとして取り入れることの難しさがありました。
 しかし最近では心のケアに対して社会の関心が向けられるようになり、治療に対するクリニクラウンの役割が注目されています。現在では派遣を希望する、医療機関が増加しているだけでなくクリニクラウン流コミュニケーションを学びたいという学生、保育士、看護師、教師、医師の熱い視線が注がれるようになりました。活動開始して4年、日本クリニクラウン協会の皆さんは対話や遊びを通してこどもの本音と向き合っています。
 「人はどんな困難な状況にあっても決して楽しむことや人生を謳歌することをあきらめる必要はない」という理念の下で活動する同協会事務局長の塚原成幸さんの講演に多くの県民のご参加を呼びかけます。「臨床道化師・クリニクラウンとは何か」を2月28日午後1時から沖縄大学土曜講座で開催いたします。 
                                       糸数慶子(参議院議員)
※「沖縄タイムス」2009年2月20日付け朝刊「論壇」に掲載

by itokazu-keiko | 2009-02-20 10:44 | 報道
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