終着駅なのだろうか。
そうではない、と思いつつも駅に降り立ったまま立ち止まっている。
駅名はなく、ただホームのあちこちに「御苦労さま」「お疲れさま」とだけ書かれている。
他人を押しのけるほど混んではなかった。
自由席だったが、とりあえず座れたし、快適とまではいかなかったものの、いい旅だった。
僕の36年余の新聞社勤めは終わった。
あれから3年。旅の途中で、行く先は気の向くままのはずだが、いまだに駅舎から出ることができないでいる。いまさらパックツアーに参加はしたくない。
とりあえず主夫業に徹することにした。炊事・洗濯・孫の世話(6歳と3歳)。
そうだ‼最強を目指そう。
あれから3年。矢尽き、刀折れではないが、何か物足りない。
これって家の外には出ていないので「家内」ということか。変な感じ。
時々は外の空気を吸って、心を解き放そう。自然に帰ろう。
ペンを置いて長くなった。
「いま何しているの」「慶子さんの秘書?」と訊かれることが多い。
この機会に、法律上「夫は公設秘書になれない」ことを知ってもらい、近況などを記すことにした。
旅や孫のこと、時々は世相,政情など思いつくまま。コラム「今晩の話題」以来の連載です。
ご愛読ください。
(隆)