沖縄大学土曜教養講座「沖縄戦は終わらないPart3~非戦のしくみを考える~」が8日、那覇市の同大で開かれた。広島修道大などとインターネットでつなぎ講演を中継、広島からの質問にリアルタイムで応答する形式で行われた。
参議院議員の
糸数慶子さんは、自身のガイド時代を振り返り、当初殉国美談的な説明だったが、住民の体験を聞くなどして平和学習に役立てるようになったと語り、沖縄戦では「間違った情報がいかに多くの命を失わせたか」と指摘した。
世界の紛争地で取材を続けるジャーナリスト、野中章弘さんは、イラクなどで被害を受けた子どもたちの映像を流しながら「こうした紛争に無自覚でありながら発する平和メッセージでは届かない」と当事者意識の必要性を訴えた。
広島修道大学准教授の佐渡紀子さんは、広島の平和運動の意義を強調しながらも課題に触れた。ジャーナリストの岡留安則さんが加わり、議論を深めた。

※「沖縄タイムス」2009年8月10日付けに掲載