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糸数けいこの活動日誌
by itokazu-keiko
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カジノの町「韓国・江原ランド」を視察

三百二十万人が賭博中毒の症状あり
 
 カジノが観光産業の一環として位置づけられ、経済振興の起爆剤のように論ぜられる昨今の一部論調に危惧の念を抱き、九月と十月の二度にわたり、カジノの町、韓国の江原(カンウォン)ランドの調査、視察を行いました。
 江原ランドはソウルから車で約三時間離れた江原道チョンソン郡にあるカジノで、唯一韓国の人々が出入り可能なカジノです。もともと石炭鉱山の町でしたが一九八五年から九五年にかけて政府の石炭産業合理化政策により廃坑になり地域経済が疲弊、そこで地域経済再生のため核廃棄物処理工場や産業廃棄物処理場が提案され、最終的には「廃坑地域開発支援に関する特別法」により(株)江原ランドが設置され、カジノエンターテイメントとして家族型総合観光リゾートが二〇〇三年三月にオープンしました。
 
 江原ランドの設置は地域の経済再生に寄与する側面もある一方、地域社会に悪影響も及ぼしています。教育環境の悪化のほか、特に深刻なのが賭博中毒者の増加です。カジノの出入りは一カ月に十五日以内に制限していますが、カジノに没頭する住民もいて、財産を無くし、ホームレスとなるケースや女性の場合には売春に走り、自殺者も増えているそうです。
 賭博中毒者の増加に対し、江原ランドは「韓国賭博中毒センター」を設置し、月に十五日の制限を超えようとした入場者に対し、相談を受け専門的な心理相談を行っていて、必要であれば精神科の病院へ送るという治療ネットワークが構築されています。このことは、賭博中毒の深刻さを浮き彫りにしています。
 
 施設の担当者との話し合いでショックを受けたのは、賭博中毒者の数の多さです。韓国では成人のうち三百二十万人は「賭博中毒」の症状を見せ、そのうち治療の必要な「病的賭博中毒者」の数は百三十万人に上ると推定。成人の八%は賭博に対する統制力を失い自分と家族、社会生活を大きく損傷する危険度が高く、早期治療が必要とされています。担当者は、カジノのもたらす弊害に心を痛め、沖縄でカジノを導入すれば似たような問題が起こるだろうと指摘し、「絶対にカジノを誘致すべきでない」と強調しました。
 
 あらためてカジノは必要なのかを問う場として「うないフェスタ」の中の『プレうない』企画として十一月五日午後六時からパッレト市民劇場で「カジノの町は今」と題しシンポジウムを開催します。多くの県民の参加を呼びかけます。
                                カジノ問題2009実行委員会 糸数慶子

by itokazu-keiko | 2009-11-04 11:51 | 活動日誌
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