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糸数けいこの活動日誌
by itokazu-keiko
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教育先進国の成功例生かす―19日にフィンランド教育講演会

 2009年2月、フィンランドを訪問した。バルト海に面し、森と湖に囲まれた自然豊かなフィンランドは、日本とほぼ同じ面積に520万人が住んでいます。近年は教育先進国として世界の注目を集めています。
 経済協力開発機構(OECD)が15歳児を対象に2000年から3年ごとに行っている学習到達度国際統一テスト(PISA)で同年と03年、06年の3度続けて学力世界一になりました。義務教育を成功させている国として認められ、日本をはじめドイツなど世界各国から多くの視察団が訪れています。
 フィンランドが学力「世界一」の礎を築いたのは1994年、当時29歳の若さで教育大臣に就任したオッリベッカ・ヘイノネン氏です。失業率が20%を超え、深刻な経済危機に直面したこの国は、国の未来を築くには教育に投資し、産業を興すしかないと、大胆な教育改革を進めました。教育の「機会の均等性」と「公平性」を基本に、国民全体の教育のレベルの向上に取り組みました。

 フィンランドは以前、教育省や国家教育委員会が中心となって教育内容、指導方法、授業数、教材の選択など、こと細かに定めていたのですが、教育改革後は自治体への大幅な権限委譲を行い、教育現場に大き な裁量権を持たせ、現場の教師がカリキュラムの編成などにあたります。
 裁量権を得た半面、教師は大きな責任を自覚し、子どもたちの学ぶ力を引き出すため互いに知恵を出し合い、ユニークな授業を発案するなど、いろいろな試みや実践がなされています。クラスの人数は地方自治体と学校で判断し、20人前後の少人数が中心です。科目によっては、さらに半数になるようです。
 国家予算のトップは福祉予算で、次いで教育予算です。この予算の序列が示すように、義務教育は教科書や給食も含めて全児童・生徒に無償で提供されています。
 教育をすべての子どもたちに公平に実施しています。教育の平等という精神は、社会全般、日々の生活においても生かされ、当たり前のようですが貧富の格差の最も少ない国でもありました。
 
 そのフィンランドの教育を活かす講演会を12月19日午後6時から読谷村文化センターで開催します。パネリストには私の他、高見知佳さん、与那覇清徳さん、森田弘美さんが加わります。入場無料。問い合わせは沖縄フィンランド協会、電話098(995)6116。   糸数 慶子(参院議員)

※「沖縄タイムス」2009年12月12日付け4面「寄稿」欄に掲載

by itokazu-keiko | 2009-12-13 10:22 | 報道
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