
【東】米軍北部訓練場の一部返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)移設工事が行われている東村高江で23日早朝、沖縄防衛局職員と作業員約100人が建設予定地で作業を実施した。座り込みをする住民らの少ない時間帯の強行に、「やり方がひどい」と怒りの声が上がった。一方、沖縄防衛局は「けが人や事故を起こさないために(この時間に)やった」と説明している。
同日午前6時半ごろ、通常よりも多めの人数の作業員らを乗せた車両約25台が、国頭村との村境に近い建設予定地進入路前に到着。その場にいた住民側数人が作業中止を訴える中、ダンプトラック約2台分の土のうを次々と降ろし、提供施設内に搬入した。その後間もなく到着した名護署員が、作業箇所は道路使用許可範囲外として中止するよう警告したため、作業は一時中断した。
作業再開後も、集まった座り込みメンバーと作業員らがもみ合いとなり、一時騒然となった。膠着(こうちゃく)状態が続いた後、作業員らは午前11時半ごろ撤収した。一方、集落に近いN―4地区建設予定地では、夕刻まで土砂流出防止柵の設置作業が行われた。
沖縄平和運動センターの山城博治事務局長は「作業が進んでいないことに対して防衛局は焦りがあるのだろう。基地建設を止めるため県民の力の結集が必要」と訴えた。
高江に駆け付けた
糸数慶子参議院議員は「早朝の工事は異常。地域住民の生活を無視したやり方は許せない」と憤った。
※「沖縄タイムス」 2011 年 2 月 24 日付けに掲載