
東京大大学院教授の姜尚中氏(政治学)が沖縄を含む北東アジア地域に東南アジア諸国連合(ASEAN)をモデルにした新たな安全保障体制の創設を提言した。
27 日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開かれた糸数慶子参院議員の政治資金パーティーで、「沖縄の明日を拓く」と題して講演した。
姜教授は沖縄の基地問題が朝鮮半島など東アジア情勢と密接に関係していると説明。「中朝対日米韓の対決の構造がさらに深まれば、沖縄の基地はより強化される」とし、域内の緊張緩和の必要性を強調した。
具体的には、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議を基にした新たな安全保障の多国間枠組みの創設を提言し「一国が覇権を握れないシステムをつくることが沖縄の利益になる」と訴えた。
※「琉球新報」 2011 年 8 月 29 日付けに掲載