
沖縄選挙区では、「平和の一議席」を掲げる糸数けいこさんが7月4日、県民広場で元気に第一声を上げた。
広場には、ピンクの鉢巻きやTシャツ姿の女性たちも駆けつけ、にぎやかに声援をおくった。
糸数さんは社大党公認で、社民党、共産党、生活の党、みどりの風が推薦する“全国唯一の共同候補”。この構図を生みだした力は、基地の重圧と差別に苦しむ沖縄県民の怒りと自立への悲願だ。
安倍内閣は沖縄県に、辺野古新基地建設に向けた公有水面埋立申請を提出し、知事に承認への圧力をかけ続けている。仲井真知事は、「県外移設」の主張を維持しているが、すでに自民党の県選出議員5人中2人が公約を覆し、辺野古案支持を表明。糸数さんが勝利するかどうかは、辺野古移設案の帰趨にも大きく影響しよう。
事実上の一騎打ちとなっている沖縄では、自公候補の安里政晃氏は、改憲とアベノミクスへの全面支持を打ち出している。しかし、普天間飛行場の県外移設論と自民党中央の辺野古案とのくい違いは「解決できない」、消費税増税は「現状では反対」、TPPは「交渉結果次第」など、あいまいにして逃げる姿勢。
沖縄からは社民党も共産党も比例候補を出したが、市民グループでは、オスプレイ配備反対運動の先頭に立ってきた山城博治氏と糸数さんをセットで応援する人が多い。
この日も糸数さんは、夕方には山城候補の決起集会に駆けつけ、連帯した。
※「週刊新社会」2013年7月16日号に掲載