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糸数けいこの活動日誌
by itokazu-keiko
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沖縄からみた集団的自衛権-インタビュー

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○インタビュー
 沖縄からみた集団的自衛権  参議院議員 糸数 慶子さん

 第二次世界大戦において、沖縄では民間人を巻き込んだ壮絶な地上戦が行われ、県民の4人に1人が命を失いました。軍人よりも一般の住民の戦死者が多く、9万4千人という県民が命を失ったわけですから、沖縄の「本土復帰」は、もう戦争は二度と起こしてはいけないという意味で、平和憲法への復帰をめざしたのです。そうした痛苦な戦争の体験をしている沖縄にとっては、大きな犠牲を払って、戦後平和憲法が得られたと思っています。
 しかしいま安倍政権が行っていることは、それとは全く逆です。この平和憲法すらきちんと守らない日本の中で、安倍政権が解釈改憲で戦争していく状況をつくろうとしているのは許されないことです。
 武力で国民の命は守れません。県民の多くの心に刻まれているのは、軍隊は決して住民を守らないということです。安倍首相が言っていることと、実際に沖縄県民が感じることは、全く逆です。

 
 集団的自衛権が行使されるということになれば、米軍基地だけでも過重な負担をさせられている今の沖縄で、集団的自衛権と無関係でいられることはないわけで、どうしてもアジア近隣諸国との極度の緊張関係を考えなければならない状況になります。ベトナム戦争の時も、湾岸戦争でのイラクへの攻撃の時も、米軍が沖縄を出撃基地として使っていて、私たちが直接戦場にいくわけではないにしても、米軍基地の後ろにいる沖縄県民が、いつでも精神的に不安にさらされているという状況をずっと味わってきたわけです。
 琉球という国は古くからアジアの国々と交易をもって友好関係を築き、文化的にも大きな影響を受けて成り立ってきた歴史があります。そういう沖縄からアジア、世界を見れば、国に訴えるのは、集団的自衛権の行使ではなく、むしろ外交力を駆使してアジア近隣諸国と友好関係を築いていくことです。

 実際、いまの沖縄の経済は、米軍の基地収入はたった5%で、15%の観光産業で支えられています。日本が民主主義国家を標ぼうするのであれば、アメリカとも対等な関係で付き合っていくべきで、アメリカとの同盟の深化のみを言って、アメリカに顔むけしてばかりでは困ります。アメリカに追随するのではなく、もっと国としてのプライドをもって、きちんとした外交をやっていくことこそが求められていると思います。
 その意味では憲法を大事にしていくことこそが、世界から期待される道です。まして「憲法9条にノーベル平和賞を」ということで、日本という国に平和賞を与えようという動きがある中で、これに逆行することは言語道断です。沖縄の復帰は平和憲法の下での復帰であり、むしろ憲法の基本である主権在民、平和主義、基本的人権をこそ守るべきです。
 いま安倍政権は総力で辺野古への新基地建設を強行していますが、沖縄はこれを絶対に許しません。オール沖縄で、市民の多くの活動と一緒になって、秋の地方選挙と県知事選挙を闘います。

※「世界へ 未来へ 9条連ニュース」2014年6月20日発行、NO.234の1面に掲載
沖縄からみた集団的自衛権-インタビュー_f0150886_16322880.jpg


by itokazu-keiko | 2014-06-20 14:26 | 報道
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