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![]() 8月23日土曜日、午後の熱い日差しのなか、3600人の沖縄県民がぞくぞくと名護市辺野古キャンプ・シュワブゲート前に集まってきました。皆、辺野古の美しい海を守りたい、これ以上の基地押し付けは許せない、平和な沖縄を取り戻したい、という強い思いを胸に抱き、県内外から駆け付けた人々です。 戦後69年を経た今日、米軍の占領から「復帰」を果たしてなお沖縄は米軍基地の過重負担に苦しんでいます。その沖縄に更なる負担を求め、新基地建設を強行する安倍政権と2010年の知事選における県民との公約を破って辺野古の埋立てを承認した仲井真知事に対し、沖縄県民は幾度も強い抗議の声をあげてきました。しかしながら、安倍政権や仲井眞知事は、県民の声を無視し続け、県民の反対は新基地建設工事に何ら影響はない、とさえ言い放っています。 度重なる選挙において明確になった県民の反対を無視して基地建設を強行することは、「主権は国民にある」と定める憲法に明確に違反しています。そのような国は法治国家ではありません。 私は先日、スイスのジュネーブで国連人種差別撤廃委員会の委員たちを前に、沖縄の現状を説明する機会を得ました。かつて琉球王国として栄えた沖縄を侵略し、日本に組み込んだ経緯は、国際法上認められないものであり、沖縄は今でも植民地的扱いを受けているのです。日本の本土では到底受け入れられないような米軍施設を沖縄に集中させ、不満は補助金などでなだめる政策。県民を分断する政策であり、卑劣なやり方です。国連の場においても、日本政府の対応は真摯さに欠け、「沖縄に対する差別など一切なく、皆平等に扱っている」というものでした。 国民の権利や意思を無視するような政府、政権をほうっておけば、日本の未来は暗澹たるものになります。武器輸出3原則の緩和、特定秘密保護法案の強行採決、集団的自衛権の行使容認の閣議決定などを見ても、国民に信を問うことなく勝手な国政運営を行っています。そして私たちは、日本の行く先には「戦争」があり、またあの悲惨な体験が繰り返されるかもしれないことを今一度、認識しておく必要があると思います。 私は沖縄から、この流れを止めなければならないと考えています。沖縄県民は、自分たちの権利を訴え、自分たちの未来は自分たちが決めるのだ、ということを全国に向けて発信しています。 沖縄が今、民主主義の最前線を走っているのです。沖縄で民主主義を守り抜けなければ、日本の民主主義は死ぬ、とさえ考えています。 辺野古におけるキーワードは「勝つ方法はあきらめないこと」です。沖縄県民は新基地建設阻止を実現するまで、あきらめずにたたかい続けます。大手メディアも少しずつですが、辺野古の豊かな自然環境や沖縄の現状を扱うようになりました。海外の有識者、アーティストの方々も沖縄県民の戦いに賛同し、日本政府を批判しています。そして国内の良識ある専門家の方々も、沖縄の基地問題について県民の立場に立った発言をしてくださっています。皆さんも、どうか沖縄に連帯する人々を少しでも増やし、平和を希求する心の輪を広げていっていただきたいと思います。 糸数慶子(いとかず けいこ) 参議院議員(無所属) ※平和を実現するキリスト者ネット「ニュースレター」NO,149(9月10日発行)3ページに掲載
by itokazu-keiko
| 2014-09-10 15:36
| 報道
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