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糸数けいこの活動日誌
by itokazu-keiko
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6/16 法務委員会で質問しました。

 16日、法務委員会で刑法性犯罪改正案に関する参考人質疑が行われました。今回は、東京大学大学院法学政治学研究科教授の橋爪隆さん、刑法性犯罪を変えよう!プロジェクトの山本潤さんにお越し伊頂きご意見を伺って、質問しました。
 
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 橋爪参考人、山本参考人から示唆に富む貴重なお話を伺うことができ、こころより感謝申し上げます。特に、山本参考人におかれましては、ご自身のつらい経験をカミングアウトされたことで、同じ苦しみを持つ多くの人たちに勇気を与え、一方で、加害者に対しても被害者の苦しみを認識させ、加害行為に対する警告となったことと、心からの感謝と敬意を表したいと思います。
  
 15日の委員会で、今回「強制性交等罪」という名称を使用する理由を尋ねました。これは構成要件が狭くなったこととも関係するわけですが「強姦」という言葉に代表されるように、名称、用語というのはとても重要だと思います。このことについて山本参考人のご意見を伺いました。
 山本参考人から「被害者の感覚からいうと、自分の意思に反して自分の体に侵入された、侵襲された経験だというふうに思っている。なので、侵入が非常に問題であって、例えば、現在の強制性交等罪は性器が挿入された場合、挿入させられた場合というふうになっているが、たとえそれが物であったり指であったり、子供の場合は、なかなか陰茎を膣に挿入するのが難しいことから指とかを挿入するという被害が多く起こっているが、そのような物であったりした場合でも、意思に反して自分の境界線、バウンダリーと心理学用語で言うが、侵襲されるということ自体が大きな心身にダメージをもたらす、そういう出来事だ。
 私自身としては、法制審議会の要望書にも出したが、レイプは性的侵襲罪というふうに考えることが大事、そのような名称が使われるべきだというふうに考えている」とのお答えがありました。
 
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 15日の委員会では、性犯罪の防止には性教育が重用であることについても言及しました。性犯罪の被害者にならない、あるいは加害者にもならないために、まず性教育が重用であると考えます。
 性教育へのすさまじいバッシングがあったのは2005年頃でした。第2次男女共同参画基本計画策定過程で、当時、男女共同参画担当大臣を務められた猪口邦子議員がとてもご苦労をされたということも側聞しております。
 東京都立七生養護学校の先生たちが、子どもたちに、性犯罪の被害者にも、加害者にもならないよう願いを込めて行っていた「こころとからだの学習」授業は、男性器と女性器の部位や名称を織り込んだ歌や人形を使った授業方法であり、優れた教育実践だと評価されていました。ところが、これを過激であるとして激しいバッシングに晒されました。
 リプロダクティブヘルス・ライツが教科書から削除され、学校での性教育もやりにくい状況に追い込まれました。性についての正しい情報が乏しい中、子どもたちはちまたにあふれるアダルトビデオや漫画などから情報を得ることで、誤った知識をつけてきたと思います。それがデートDVや性犯罪にも少なからず関係していると思われます。性暴力被害を防止するための性教育の在り方についてどのようなご見解をお持ちか、お2人の参考人に伺いました。
 
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 これについて、橋爪参考人は「基本的な性に関する国民一般の感覚というか、性差別の撤廃を徹底すること、さらに、特に異性について、異性を専ら性的な興味の対象として扱うような観点を何とか防止して、お互いに異性のことを尊重し合うような啓蒙教育を徹底していくということが基本的には性犯罪の防止にとっては重要な観点であるというふうに考えている」とのお答えがありました。
 山本参考人からは「昨今、大学でのキャンパスレイプが多発したことを受けて、やはり日本の社会で同意というのは一体何なのか、性における同意というのは一体どういうことを意味するのかということがなかなか認識されていないということを考えている。
 海外、英米の大学では、その同意についてワークショップをするというのは、大学でももちろん、高校生のときでも、どのような性的な一致を取るのかということについて教えられているというふうに聞く。日本でもそのようなワークショップが展開できないかということで、現在、東大、慶応大学、創価大学の三つの大学で同意ワークショップを学生さんを中心に巻き込んで展開しているし、今後カリキュラムを作るというような話も上がっている。参加した方から、もう大学生では遅過ぎる、高校生、もう中学生ぐらいから自分はこれを受けたかったという声も上がっている。
 やはり性とは何か、同意とは何かということを青少年に教えて伝えていくということが大事ではないかと考えている」とのご答弁がありましたました。
 
 参考人質疑終了後、委員会にて付帯決議とともに全会一致で可決され、同日の本会議で成立しました。
 
 今回の質疑のもようは、参議院HPにてご覧頂けます。
 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
  

by itokazu-keiko | 2017-06-19 11:23
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